セサミン、明日葉配合のサプリ
ゴマの栄養素セサミンは、肥満防止やうつ病予防など様々な効能で知られており、高い人気があります。
このセサミンと一緒に配合されることが多い健康食材の一つに明日葉があります。
実は明日葉もゴマと並ぶほどの効果的な健康食材として、注目が高まっています。
明日葉の持つ効能や含まれている栄養素、セサミンとの共通点などについてご紹介します。
明日葉とは
明日葉は、日本原産のセリ科の植物で、「今日葉っぱを摘んでも、明日にはまた生えてくる」と言われるほど生命力が強い植物として知られています。
多年草で、冬でも青々とした葉を茂らせているのですが、寒さにはやや弱いため、房総半島や紀伊半島、伊豆諸島といった冬でも温暖な地域に分布しています。
明日葉の持つ薬効は古くから知られており、400年以上前の中国(明)の薬学書「本草綱目」にも明日葉に関する記述が見られます。
明日葉は日本固有の植物ですから、当時すでに明日葉が中国にも持ち込まれていたというわけですね。
また、約300年前の江戸時代中期に、貝原益軒が著した「大和本草」にも、滋養強壮に効果がある薬草として明日葉が紹介されています。
「本草綱目」や「大和本草」よりも時代をさかのぼってみると、始皇帝の命令で、徐福が不老長寿の薬を探し求め、日本にたどり着いたという伝説の、不老長寿の薬が明日葉だったのだという説もあります。
伝説ではありますが、明日葉の効能は、紀元前から大陸のほうにまで伝わっていた可能性があるといえるでしょう。
薬用植物として注目を集める明日葉ですが、実は料理の食材としても使われており、葉や茎が食べられます。
明日葉を使った料理には、天ぷらやおひたし、バター炒めなどがあります。
過去に八丈島の人々は、飢饉や輸送船の遭難などにより、幾度も食糧難に襲われましたが、島に豊富に自生している明日葉を食べることで、生き延びることができたと伝わっています。
明日葉に含まれる栄養素
明日葉に含まれる栄養素として有名なものに、カルコンやクマリンがあります。
カルコンは、芳香族ケトンという化学物質の一種であり、カルコンを基に作られるカルコン誘導体の中には、抗バクテリア性や抗菌性、抗腫瘍性、抗炎症性などの効能を持つものもあります。
クマリンは、抗菌作用や抗血液凝固作用、そしてセサミンと同じく抗酸化作用(人体に有害な活性酸素を除去する働き)を持つ栄養素です。
また、明日葉の茎・葉100gには、ビタミンAが440μg(1日に必要な量の55%)、ビタミンCが41mg(1日に必要な量の49%)、ビタミンKが500μg(1日に必要な量の476%)、カリウムが540mg(1日に必要な量の11%)など、カルコンやクマリン以外にも多くのビタミン類、ミネラル類が含まれています。
明日葉の効能
一般に明日葉は、便秘防止や利尿効果、高血圧予防、滋養強壮に効果があるとされています。
ビタミンKには、動脈硬化を予防する働きが確認されていますし、クマリンには抗血液凝固作用があります。
そのため、高血圧を予防することができるのです。
また、ビタミンCやクマリンの抗酸化作用や、カルコンの抗菌作用などは、病原菌やウイルスに対する抵抗力や治癒力を高めてくれるため、滋養強壮につながります。
これらの他にも、肝機能の改善、コレステロール値の低下、アトピーや花粉症の改善など、明日葉には様々な効能があると言われていますが、その多くは大学や製薬会社などで実際に確認されていないものがほとんどです。
そのため、明日葉の効能の検証が望まれますが、八丈島の人々が幾度も飢饉を明日葉によって乗り越えたことを踏まえると、未発見の効能があったとしてもおかしくはありません。
セサミンとの共通点・相違点
明日葉に含まれる栄養素とセサミンとの共通点・相違点を見てみましょう。
明日葉に含まれるクマリンには、セサミンと同じ抗酸化作用があります。
抗酸化作用は、ガンや老化の原因となる活性酸素を除去する働きですから、ガン予防や老化防止に効果を発揮します。
また、明日葉のビタミンKが持つ、動脈硬化を予防する働きはセサミンにもあります。
動脈硬化が進むと、高血圧となってしまい、メタボリックシンドロームなどの病気の原因となりますから、動脈硬化の段階から予防することが重要です。
これらが、明日葉に含まれる栄養素とセサミンそれぞれが持つ効能の中で一致するものです。
対して、セサミン・明日葉の効能の中でも、それぞれ片方だけが持っているものには次のようなものがあります。
カルコンが持つ抗バクテリア性や抗菌性、抗腫瘍性、抗炎症性をセサミンは持っていません。
ちなみにセサミンと同じポリフェノール類に分類されるカテキンは、抗菌性を持っていることで有名です。
また、クマリンが持つ抗血液凝固作用もセサミンにはありません。
この抗血液凝固作用は、セサミンサプリメントに配合されることが多いEPAが持っていることで知られています。
明日葉配合のセサミンサプリのメリット
明日葉を配合したセサミンサプリメントを飲むことにはどのようなメリットがあるでしょうか?
明日葉とセサミンの相乗効果
まず第一に挙げられるのが、明日葉に含まれる栄養素とセサミンが共通して持つ効能が、相乗効果によって高まり、より一層の健康効果を期待することができます。
明日葉とセサミンに共通する効能としては、抗酸化作用(明日葉ではクマリン由来)と動脈硬化の予防(明日葉ではビタミンK由来)が挙げられます。
セサミンは、肝臓の門脈で吸収されて、その大半が肝臓で発生する活性酸素の除去のために消費されます。
それに対し、明日葉の成分は肝臓以外の部位でもよく働きます。
人体で発生する活性酸素の約8割は肝臓で発生するため、肝臓を中心に働くセサミンは非常に有効なのですが、肝臓以外の部位はどうしても手薄となってしまいます。
そこで明日葉も同時に摂ることで、全身の活性酸素をくまなく除去することができるのです。
また、セサミンは動脈硬化を防ぐ働きがありますが、セサミンの大半は活性酸素の除去に使われるため、飲んだセサミンの100%が動脈硬化予防のために働くというわけではありません。
セサミンと同時に明日葉も摂ることで、セサミンだけでは足りない分を、明日葉に含まれるビタミンKが補ってくれますから、セサミンを単体で摂る場合よりも、動脈硬化予防のために有効に働いてくれるのです。
セサミンに無い効能を補うことができる
明日葉のカルコンが持っている、抗菌性や抗バクテリア性、抗腫瘍性、抗炎症性をセサミンは持っていませんし、クマリンが持つ抗血液凝固作用は、セサミンにはありません。
一方、セサミンもまた、肝機能の向上(民間伝承では明日葉にもあるとされていますが、科学的には実証されていません)や更年期障害の改善といった明日葉にはない効能を持っています。
明日葉とセサミンを同時に摂ることで、それぞれを単体で摂るよりも多くの効能を得ることができ、より健康的な身体づくりができるのです。
まとめ
明日葉は日本固有の健康食材であり、古くから薬草として親しまれてきました。
明日葉はカルコンやクマリンの他にも、ビタミンAやビタミンC、ビタミンK、カリウムなど豊富なビタミン類、ミネラル類が含まれています。
明日葉の効能としては、抗酸化作用(クマリン)や抗菌・抗バクテリア・抗炎症・抗腫瘍作用(カルコン)、抗血液凝固作用(クマリン)、動脈硬化(ビタミンK)などが確認されています。
研究所や製薬企業で実証されていないものの、肝機能の向上やアトピー・花粉症の予防に効果があるという口承もあります。
明日葉の持つ効能はまだまだ計り知れないと言えるでしょう。
セサミンと明日葉を同時に摂ることで、セサミンと明日葉が共通して持っている効能(抗酸化作用や動脈硬化予防)をさらに高めることができますし、セサミンと明日葉がそれぞれ独自に持っている効能(明日葉の抗菌作用や抗血液凝固作用、セサミンの更年期障害改善など)を一度に得ることができるため、より有効に健康的な身体づくりができます。