多忙な時にもセサミン

ゴマに含まれるセサミンは、肝機能の向上やガン予防、高血圧予防など様々な効能を持つ栄養素として人気があります。この、セサミンを摂る方法には、ゴマから摂る方法やサプリメントで摂る方法などがありますが、多忙な人はどのような摂り方がおすすめなのでしょうか?多忙な時のセサミンの摂り方についてご紹介します。

1日に必要なゴマの量は?

セサミンはゴマに1~数%程度含まれている栄養素であり、1日当たりの摂取目安量は10mgとされています。10mgのセサミンを摂るためには、約3000粒、重さにして9~10gのゴマを食べる必要があります。ゴマ約3000粒は、小さじ4杯程度ですから、食べられないというほどの量ではありません。しかし、これを毎日続けるとなると、ちょっとハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか?また、料理は全くしないで、コンビニや外食で食事を済ませるというスタイルの人も、これだけのゴマを毎日料理から摂るというのは難しいかもしれません。

忙しい時にはサプリメント

「じっくり料理をする時間も取れないほど忙しい...」という人にはサプリメントがおすすめです。サプリメントは、1日当たりに必要な量のセサミンが濃縮されて入っていますし、摂取方法もただ水で飲むだけですから、これほど便利な方法はありません。

また、市販のセサミンサプリメントの大半は、セサミン単体のサプリメントではなく、ビタミンCやビタミンE、EPAといった、セサミンと相性の良い栄養素がミックスされた製品です。そのため、セサミン以外の栄養素の効果も、サプリメントをただ飲むだけで期待できるのです。

ゴマを料理に振りかけるのもOK

先ほど述べたように、ゴマからセサミンを摂るには、1日当たり10gのゴマを食べる必要があります。ゴマは、お米のように、単体で多くの量を食べる食材ではありませんから、料理のトッピングとして使う方法が一般的です。その場合、野菜のおひたしや肉料理、味噌汁などにささっと振りかける習慣をつけるのが良いでしょう。また、ゴマを一度に大量に摂る方法には、ゴマふりかけがあります。しょうゆ味がついたものやゴマの風味を全面的に出しているものなど、様々なレパートリーがありますから、お好みに応じて探してみてください。

ゴマそのものではなく、ゴマ油からもセサミンを摂ることはできます。ゴマ油の場合、10mgのセサミンを摂るのに必要な量は、約2g(小さじ1/2弱)です。毎日使う油を、サラダ油からゴマ油に変えてみることで、簡単に摂ることができる量ですね。

「ゴマ油特有の風味がつくと料理がみんな中華料理っぽくなってしまって、毎日だと飽きるかもしれない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。その場合、おすすめなのは「太白ゴマ油」という白いゴマ油がおすすめです。太白ゴマ油は、一般的なゴマ油のような風味の強さはなく、淡白な油ですから、サラダ油の代わりに使うのにもってこいです。一般的な濃い色のゴマ油との違いは、焙煎をしているかどうかというだけであり、セサミンの含有量や効能に違いはほとんどありません。

このように、毎日の食事の中にゴマを入れることを意識すれば、意外と10gのゴマを摂る事は難しくないのです。しかし、料理にあまりこだわらない人や、料理にかける時間もないほど忙しいという人は、サプリメントの方が手軽で良いかもしれません。

サプリメントを飲む時の注意点

ただ飲むだけで1日の必要量を簡単に摂取できるという点で、サプリメントはセサミンの理想的な摂取方法です。しかし、サプリメントはその便利さ・手軽さゆえに、飲み忘れてしまうことがしばしばあります。セサミンは、サプリメントを飲んだとたんに、健康問題が劇的に改善する医薬品というわけではなく、毎日継続して飲むことで、身体を良い方向に変化させてくれるものです。ですので「今日は気が向いたから飲もう」というような気まぐれではなく、「〇時になったのでサプリを飲む時間だ」というように毎日の習慣にしなければ、期待する効果は出てきてくれません。

また、サプリメントの場合、手軽に大量のセサミンを摂ることができる分、1日当たりの規定量をしっかりと守らなければなりません。幸いセサミンは、摂取目安量以上に摂ったとしても深刻な副作用は現われない「安全な」栄養素です。しかし、市販のセサミンサプリメントには他の栄養素がミックスされている場合がほとんどですから、サプリメントを1日当たりの規定量以上飲んだ場合、それらの栄養素も摂取目安量以上に摂ってしまうことになります。それらの栄養素の中にはセサミンと違って、摂りすぎた場合には副作用が表れてしまうことがあるものも少なくありません。

セサミンとミックスされた栄養素の副作用の問題以外にも、サプリメントを飲みすぎることで、消化不良を起こし、お腹を下してしまうという問題もあります。消化不良を起こした場合、たとえ大量のサプリメントを飲んでいたとしても、十分に吸収されませんから、かえって効率が悪いのです。サプリメントの規定量に従うに越したことはないのですね。

身体に良いセサミンを多く摂ろうとするあまり、規定量以上のサプリメントを飲むことがないように気をつけましょう。

ゴマでセサミンを摂るときの注意点

ゴマでセサミンを摂る場合、ゴマをそのままの形で食べるよりも、固い殻をすり潰して「すりゴマ」にして食べた方が、セサミンの吸収効率が良くなりますので、なるべく「すりゴマ」にするようにしましょう。

意外ですが、ゴマには多量の脂質が含まれており、同重量の肉や魚介よりもカロリーは高いです。セサミン10mgを摂るために必要なゴマ10gのカロリーは、50~70kcal程度です。ゴマ自体にはセサミン以外にもセサモリンといったゴマリグナン類やカルシウムなどのミネラル類、タンパク質など豊富な栄養素が含まれており、「カロリーが高いから」という理由でゴマを諦めてしまうのはもったいないです。高栄養価のゴマが加わる分、食事全体のカロリー・脂質のバランスに気をつけるようにしましょう。

ゴマ油でセサミンを摂る場合も、たった約2gで1日当たりのセサミンの摂取目安量を満たすことができるのですから、摂りすぎには気をつけるようにしましょう。

まとめ

肝機能の向上やガン予防などで人気の栄養素セサミンを摂るには、サプリメントを飲む、ゴマを食べる、ゴマ油を使うなどの方法があります。セサミンの持つ効能がしっかり現れるためには、1日当たり約10mgのセサミンを摂る必要があり、ゴマで摂る場合、9~10g程度のゴマを食べる必要があります。また、ゴマ油の場合は、約2gで摂取目安量を摂ることができます。

料理にもあまり手がかけられないというほど忙しい人の場合、サプリメントがおすすめです。サプリメントを飲むことで、気軽に1日当たりの摂取目安量を摂ることができますし、サプリメントに配合された、セサミン以外の栄養素の効果も期待することができます。

セサミンをゴマから摂る場合には、料理にゴマを振りかけるなどして、毎日の食生活の中にゴマを組み入れましょう。また、料理に使う油をゴマ油に変えてみるのも良いでしょう。

セサミンをサプリメントから摂る場合には、継続して摂らなければ効果は現われませんから、毎日決まった時に飲む習慣をつけるようにしましょう。また、サプリメントの飲みすぎによる副作用や消化不良を防ぐために、1日の規定量を厳守するようにしましょう。

ゴマからセサミンを摂る場合には、セサミンを効率良く吸収するために、すりゴマにするのがおすすめです。そして、高カロリー・高脂質の食品であるゴマを食事に摂り入れる分、食生活全体のカロリー・脂質のバランスに気をつけるようにしましょう。

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