セサミンの肝臓への働きかけ

ゴマに含まれるセサミンは、うつ病や肥満、肌トラブルなど多くの疾病・症状を予防・改善する働きがあるため、最も人気がある栄養素の一つです。
このセサミンと特に関係が深い器官が肝臓です。
セサミンは主に肝臓で働く栄養素で、肝臓が行う様々な仕事の機能を高めたり、サポートしてくれます。
セサミンの肝臓への働きやその効果を高める秘訣についてご紹介します。

セサミンは肝臓で働く

一般的な栄養素は、胃腸で吸収されるのですが、セサミンはそうではなく肝臓の門脈を通して吸収され、その大部分が肝臓で働きます。
胃腸で吸収された栄養素も、肝臓へと運ばれ、そこで分解されて人体に必要な物質の材料になるのですが(この過程を「代謝」と言います)、その後は血液によって全身に運ばれていきます。
セサミンのようにほとんどが肝臓に留まって働くという栄養素は、なかなか無いため貴重な存在です。

セサミンの肝臓における働き

セサミンの肝臓における働きとしては、次のようなものがあります。

肝臓の脂質代謝を高め、血中脂質を減らす

肝臓の働きの中で最も重要なのが「代謝」です。
肝臓が無ければ人間は胃腸で吸収した栄養素から、人体に必要な物質を作り出したり、量を調節したりすることができません。
セサミンは肝臓の代謝機能のうち、脂質の代謝を活発にしてくれます。
脂質の代謝が活発になることで、肝臓から身体の末端に脂質を運ぶLDLコレステロールが減少し、代わりに身体の末端から肝臓へと脂質を運ぶHDLコレステロールが増加します。
LDLコレステロールは肥満やアテローム性動脈硬化症の原因となる物質ですので、セサミンが血中LDLコレステロール値を下げることによって、肥満やアテローム性動脈硬化症を予防・改善することができるのです。

肝臓のアルコール分解を活発化する

お酒に含まれるアルコールは、肝臓に運ばれた後、アセトアルデヒド、酢酸を経て、人体に無害な水と二酸化炭素まで分解されます。
セサミンはこの分解を行う酵素の働きを活発化することで、人体に有害なアルコールやアセトアルデヒドの分解を早めてくれます。
その結果、肝臓で処理しきれないアルコールやアセトアルデヒドが原因で起こる悪酔いや二日酔いを予防・軽減することができます。

肝臓で発生する活性酸素を除去する

酸素は生きていく上で必要不可欠なものですが、時に活性酸素に変化して周囲の細胞や組織を傷つけ、ガンや老化の原因となります。
代謝活動など様々な化学反応を行う肝臓では、多量の活性酸素(人体で発生する活性酸素の約8割)が発生し、肝細胞を傷つけます。
活性酸素によって肝細胞が傷つくと、代謝やアルコール分解などの肝臓の働きが低下するだけでなく、肝臓ガンになってしまうおそれもあります。

活性酸素を除去する働き(抗酸化作用)を持つ栄養素(抗酸化物質)は数多くありますが、「主に肝臓で働く」という点で、セサミンは他の抗酸化物質よりも秀でています。
肝臓で発生する多量の活性酸素に対処するには、肝臓で働くセサミンを摂るのがベストな方法なのです。

脂肪肝を予防・改善する

活性酸素によるダメージなどで肝臓の代謝能力が下がると、処理しきれなかった脂肪が肝臓内に溜まって脂肪肝となります。
脂肪肝は悪化すると肝硬変や肝臓ガンとなる恐れもあるため軽視できない症状ですが、生活習慣を改善することで治すことができます。
セサミンを摂ることで活性酸素によるダメージを抑えるだけでなく、脂肪の代謝を高めて肝臓に溜まった脂肪を減らすことができますので、生活習慣の改善をしていく中で積極的に摂るようにしましょう。

まとめ

セサミンは肝臓の門脈で吸収され、そのほとんどが肝臓で働きます。
そのため、セサミンは肝臓に関する働きも多く持っています。
セサミンの肝臓における働きには次のようなものがあります。

  • ・肝臓の脂質代謝を高め、血中脂質を減らす
  • ・肝臓のアルコール分解を活発化する
  • ・肝臓で発生する活性酸素を除去する
  • ・脂肪肝を予防・改善する
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