セサミンを摂取できるドレッシング
肝機能の向上やコレステロール値低下、ガン予防など様々な効能で知られる、ゴマの栄養素セサミンは、万能の栄養素として注目を集めています。実はこのセサミン、ゴマそのものやサプリメント以外に、ドレッシングからも摂ることができるんです。セサミンが含まれているドレッシングについてご紹介します。
市販のドレッシング
セサミンが含まれるドレッシングと言えば、何といってもゴマドレッシングです。ゴマがふんだんに用いられたゴマだれ味以外にも、和風のゴマドレッシングというものもメーカーによっては出ています。また、ゴマドレッシングほどではありませんが、和風ドレッシングや香味ドレッシング、ゆずドレッシングなどゴマが含まれているドレッシングは沢山あります。
これらの市販ドレッシングにはどれぐらいのゴマ、ひいてはセサミンが含まれているのでしょうか?セサミンはゴマの重量の数%程度を占める栄養素であり、使用されているゴマの量が多ければ多いほど、セサミンも多く含まれていることになります。
市販のゴマドレッシングに含まれているセサミンの量について調査した日本調理科学会の論文(https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience/44/4/44_272/_pdf)によると、製品によってゴマの含量は2.0~15.0%と大きく差がありました。この調査によると、市販の製品で最もセサミンが多く含まれていた製品で、1gあたり0.45mg、最も少ない製品で1gあたり0.06mg、調査した11製品の平均で1gあたり約0.16gのセサミンが含まれていました。ドレッシングを1食につき15g(おおさじ1杯)使用したとすると、平均2.4mg(0.16×15)のセサミンを摂ることができます。セサミンの1日の摂取目安量は10mgですから、ドレッシングで1日の摂取目安量の約1/4を得られるわけですね。
ゴマが風味の中心となっているゴマドレッシングに比べると、その他のゴマが含まれているドレッシングというのはどうしても、摂取することができるセサミンの量が落ちてしまいます。サラダや他の料理に、ゴマを用いるなどして補うのが良いでしょう。
ゴマドレッシングの作り方
ゴマをたっぷりと入れたゴマドレッシングを自分で作ってみようという人もいるでしょう。自作のゴマドレッシングの材料として、ゴマそのものを用いる以外にも、ゴマ油を用いる方法もあります。ゴマ(炒りゴマ)を使って作る際には、すり潰して「すりゴマ」あるいは「練りゴマ」にする方が、殻がついたままの状態よりも、効率よくセサミンを摂取することができます。
それでは、自宅で簡単に作れるゴマドレッシングのレシピをご紹介しましょう。
(1) ゴマだれ風ドレッシング
材料:ゴマ 大さじ2杯
マヨネーズ 大さじ2杯
砂糖 大さじ1杯
酢 小さじ2杯
しょうゆ 小さじ1杯
ゴマ油 小さじ1杯
まず、ゴマをすりゴマにします。そして、上記の材料を混ぜ合わせます。ゴマだれ風でどろっとしているので、こってりしたのが苦手な方は、ゴマの分量を減らすことでさらさらした食感にすることができます。また、ゴマの食感を出すために、すりゴマの他に、そのままの状態の炒りゴマを加えるのもおすすめです。
(2) 和風ゴマドレッシング
材料:ゴマ 大さじ2杯
砂糖 大さじ1杯
しょうゆ 大さじ2杯
みりん 大さじ2杯
酢 大さじ2杯
サラダ油かオリーブオイル 大さじ2杯
にんにく 1片
用意したゴマの半分~3/4(大さじ1~1.5杯)をすりゴマにし、にんにくをすりおろしてしょうゆに混ぜます。そして、すりゴマ、炒りゴマと砂糖、そして液体調味料の順に容器に入れて混ぜ合わせて完成です。材料の油をゴマ油にすると、中華風の味わいも楽しむことができます。
このように、ゴマと液体調味料を混ぜ合わせるだけで簡単に、ゴマドレッシングを作ることができますので、ぜひ挑戦してみてください。1日あたりのセサミンの摂取目安量10mgを、摂るために必要となるゴマの量は10g程度ですが、自作のドレッシングなら簡単に満たすことができます(大さじ1杯のゴマは約6.8g)。
ドレッシングからセサミンを摂る際の注意点
さて、ドレッシングからセサミンを摂る際に注意すべきポイントは何でしょうか?
まず、上でも見たように、市販のゴマドレッシングだけでは、セサミンの1日あたりの摂取目安量である10mgの1/4程度の量しか摂ることができません。サラダや他の料理にゴマを使用したり、料理の油をゴマ油にしたりするなどして、ゴマを積極的に摂っていくようにしましょう。
それに対して、ゴマドレッシングを自作する場合、セサミンの摂取目安量を満たすだけのゴマを材料にすることは、難しいことではありません。ゴマを使った料理を作るのが苦手などの理由で、ゴマドレッシングからセサミンを摂ろうという場合には、こちらがおすすめです。
ただし、その場合、ゴマに含まれる脂質・カロリーに気をつけなければなりません。ゴマは実は、同じ重さの肉類よりもカロリーが高い、高カロリー・高脂質の食材ですから、食事全体のカロリー・脂質のバランスに気をつけるようにしましょう。
市販・自作を問わず、ゴマドレッシングを使う際には、かけ過ぎないように注意する必要があります。いくらセサミンが含まれているからと言って、ドレッシングをかけ過ぎては、カロリーや脂質、塩分を過剰に摂ってしまうことになるからです。
まとめ
様々な効能を持つ栄要素として注目されているゴマの栄養素セサミンは、ゴマドレッシングからも摂ることができます。市販のゴマドレッシングの場合は、セサミンの1日あたりの摂取目安量(10mg)の1/4程度を摂ることができ、自作する場合には、摂取目安量を満たす分量を簡単に摂ることができます。自作の場合には、すりゴマにして入れることで、より効率良く、セサミンを吸収することができます。
ゴマは高カロリー・高脂質の食品ですし、ドレッシングには塩分も含まれています。食事全体のカロリー・脂質のバランスを考えて、かけすぎに気をつけるようにしましょう。