子供のセサミン摂取について
ゴマに含まれているセサミンは、肝機能の向上やガン予防など様々な効能で知られており、人気の栄養素です。このセサミンは、子供が摂取しても問題無いのでしょうか?子供のセサミン摂取やその注意点についてご紹介します。
セサミンは子供にも効果がある
子供と大人は、身体の大きさは違っても、身体の構造自体に違いはあまりありません。そのため、栄養素の体内における振舞いも、大人と子供でそう違いは無いのです。
セサミンには肝機能の向上やガン予防、老化予防など数々の効能がありますが、子供が摂る際には、肝機能の向上に基づく滋養強壮や新陳代謝の上昇といった効能が、主に身体的な効果として現れてくると考えられます。身体が作られる時期である子供時代に食事をあまり食べなかったり、肝臓で栄養が十分に吸収されなかったりすると、健康的な身体は出来上がりませんし、大人になってから健康に問題を抱える恐れもあります。セサミンは肝臓の代謝機能を活発にしてくれるため、食べた食物の栄養がしっかりと吸収されますし、食欲を増してもくれるため、まさに食育上、重要な栄養素と言えるでしょう。
セサミンは子供が摂っても安心
多くの栄養素には摂取量の上限値が定められており、その数値以上の量を摂取した場合、逆に人体に害を及ぼしてしまうものも少なからずあります。しかし、セサミンの場合は、摂取上限量というものが定められていません。多くの大学や研究機関、企業でセサミンを摂った時の健康への影響が調査されましたが、セサミンの摂取量が増えても、健康上の深刻な被害というものは報告されませんでした。そのため、セサミンについては、厚生労働省やWHOといった公的な機関によって摂取量の上限値が定められていないのです。また、小児がセサミンを摂ることで、健康被害が生じたという報告もありませんでした。
セサミンの摂取上限量は公式に定められていませんが、サプリメーカーの大半は、1日当たり10mg程度の摂取を推奨しています。子供の場合、大人の半分程度の体重ですから、1日5mg程度が摂取目安量と考えて問題ありません。
セサミンを子供に与える際の注意点
セサミンには摂取上限値というものが無いのでしたが、ではセサミンを子供に与える際の注意点というものはあるのでしょうか?
セサミンの摂取方法には、ゴマやゴマ油といった食材から摂る方法やサプリメントで摂る方法などがあります。それぞれの場合の注意点について見ていきましょう。
ゴマを与える時にはゴマアレルギーに注意
市販のゴマには、重さの約0.5~0.7%のセサミンが含まれており、10mgのセサミンを摂取するために必要となるゴマの量は、1.4~2g程度となります。このぐらいの分量であれば、毎日の食事に使用するのもそう難しくはありませんが、気をつけなければならないのがゴマアレルギーです。
日本ではあまり馴染みが無いゴマアレルギーですが、実はゴマは、アレルギーを起こしやすい食品の一つとして、海外ではピーナッツなどと共に要注意の食物とされています。ゴマを食べた後にお子さんの口が腫れたり、咳やくしゃみを頻発したりするようであれば、ゴマアレルギーを疑って、まずは医療機関を受診するようにしましょう。アトピーを持っているお子さんの場合、ゴマアレルギーの陽性率が特に高いですので、注意が必要です。
セサミンはゴマの固い殻の内側の部分に含まれていますから、擦りゴマや練りゴマに加工した方が、セサミンの吸収効率は上がります。しかし、そうするとゴマアレルギーの原因物質であるゴマのタンパク質の吸収率も上がってしまうため、アレルギーの人は、セサミンをサプリメントなどで摂る方が良いということになります。ゴマアレルギーのお子さんやアトピーのお子さんにセサミンを与える場合には、サプリメントを利用するようにしましょう。
サプリメントを与える時には規定量を守る
サプリメントは抽出されたセサミンが高濃度で含まれているため、便利で効率的ですし、ゴマアレルギーの原因物質も含まれていませんから、安心してセサミンを摂ることができます。ただ、サプリメントを飲む際には、メーカーが定めた規定量をしっかりと守る必要があります。
先ほど述べたように、セサミン自体は、過剰摂取による健康被害の報告が無い極めて安全な栄養素です。しかし、大半のセサミンサプリメントには、セサミン以外の栄養素も含まれています。それらの栄養素の中には摂取上限値が厳密に定められているものもあり、摂り過ぎるとかえって健康を害してしまう恐れもあります。まずは、そのサプリメントに配合されている栄養素が、子供が摂取しても大丈夫なものであるかを確認した上で、規定量を守って摂るようにしましょう。大手メーカーなどでは、ホームページに、子供でも利用できるかを記載している所もありますので、ぜひ確認してみてください。
まとめ
ゴマの栄養素セサミンは、大人だけでなく子供の健康維持のためにもおすすめできる栄養素です。セサミンの持つ数多くの効能の中でも、肝機能の向上による滋養強壮や新陳代謝の上昇、食欲増進などが、子供の成長をしっかりとサポートしてくれます。
セサミンには、摂取過剰による健康被害の報告は無いため、かなり安全な部類の栄養素であると言えます。サプリメーカーの多くは、成人で1日当たり10mg程度を摂取目安量としていますので、体重が半分程度の子供の場合、1日当たり5mg程度が摂取目安量と考えられます。
セサミンの摂取方法には、ゴマやゴマ油などから摂る方法、サプリメントで摂る方法などがありますが、それぞれに注意すべきポイントがあります。
ゴマやゴマ油で摂る場合、ゴマに含まれるタンパク質が原因で、ゴマアレルギーの症状が出る可能性があります。食後にお子さんのくちびるが腫れたり、咳やくしゃみを頻発したりしていないか、注意するようにしましょう。また、アトピーのお子さんでは、ゴマアレルギーを発症する可能性は高いため、特に注意が必要です。
サプリメントの場合、メーカーが定めた規定量を厳守する必要があります。セサミン自体は、摂り過ぎによる危険性がほとんどありませんが、サプリメントにミックスされている他の栄養素の中には、摂取量の上限値が厳格に定められているものもあるからです。まずは、サプリメントに含まれている栄養素を、お子さんが摂っても問題ないか調べてから与えるようにしましょう。