セサミンを効果的に摂取できるタイミング

ゴマの栄養素・セサミンは、肝機能の向上やガン予防、LDLコレステロール値の低下など、さまざまな効能で知られています。このセサミンを摂る際に、効果的なタイミングというものはあるのでしょうか?セサミンを摂取する理想的なタイミングについてご紹介します。

サプリメントからセサミンを摂る場合

サプリメントは、1日の摂取目安量(10mg)分のセサミンを、簡単に摂ることができるため、非常に便利です。サプリメントのメリットは時と場所を選ぶことなく、セサミンを摂ることができる点です。基本的には、いつ飲んでもセサミンを、しっかりと吸収できるようにサプリメントは作られていますから、飲むタイミングについてそこまで神経質になる必要はありません。

しかし、どの時間帯に飲んでもある程度の効果を発揮してくれるとはいえ、最も効果を発揮してくれる時間帯を狙って飲むようにしたいものです。この場合、「セサミンをどういった目的で飲むか」、すなわち、「セサミンの持つ効能のうち、どれを期待して飲むのか」という点が重要になります。

セサミンの効能の中でも、肝臓の代謝機能(糖質・タンパク質・脂質・アルコール等毒物など)の向上や、血中のLDLコレステロール値の低下といった食事関連の効能目当ての人は、食後時間を置かずに、サプリメントを飲むようにしましょう。

また、セサミンには抗酸化作用(人体に有害な活性酸素を除去する効果)によるガン予防の効能もありますが、これはもっぱら肝臓ガンに対するものです。肝臓ガンの原因となる活性酸素は、食事で得た栄養を、肝臓で代謝する際に発生します。そのため、食後にサプリメントでセサミンを摂ることで、代謝で発生した活性酸素を、効率良く除去することができます。

セサミンの効能には、シミ・しわの予防・改善や白髪予防、冷え性の改善など、肝臓以外の部位で効果を発揮するものもあります。セサミンのこのような効能を求めているという方は、就寝前に飲むのがよいでしょう。食事の消化と時間をずらし、肝臓の活性酸素の発生量が少ないタイミングで飲むことで、セサミンを効率良く末端組織に行き渡らせることができます。

また、セサミンのうつ病改善の効果を期待する人は、強いストレスを感じる時・シチュエーション(出社、重要な会議など)の前にサプリメントを飲むようにしましょう。そうすることで、ストレスを感じた際に発生する活性酸素を除去でき、うつ病の原因である自律神経の破壊を防ぐことができます。

料理からセサミンを摂る場合

サプリメントではなく、ゴマを使った料理から、セサミンを摂ろうという人もいるでしょう。その場合は、ゴマの入った料理と、油を使った料理を交互に食べるようにすると、効率良く吸収することができます。これは、セサミンが脂溶性(水に溶けにくく、油に溶けやすい)の栄養素だからです。

ちなみに、料理にゴマがそのままの形でトッピングされている場合もありますが、このような場合にはよく噛んで、殻をすりつぶして食べることが重要です。ゴマの殻は固く、消化されないこともありますので、殻がそのままの状態か、すりつぶされているかによって、セサミンの吸収効率が段違いなのです。

セサミンを効果的に摂取するために気をつけるべきこと

セサミンを効果的に摂取するタイミングについてご紹介しましたが、この際に気をつけることはあるのでしょうか?

サプリメントでセサミンを摂る場合、ベストタイミングは、「何の目的でセサミンを摂るのか」によって変わると先ほど述べました。肝臓やコレステロール関連の目的で、セサミンを摂ろうという人は、食後にサプリメントを飲むのがベストタイミングでした。食間や就寝前など、消化管が空っぽの状態でサプリメントを飲んでも、肝臓の代謝活動は活発でなく、活性酸素はあまり発生していませんから、期待する効果はあまり現われてはくれません。

また、肝臓以外の末端組織におけるセサミンの効能を期待する場合は、就寝前に飲むのがベストタイミングでした。もし、サプリメントを飲んだ後に食事をしてしまっては、肝臓で活性酸素が発生して、肝臓から全身へ運ばれるはずのセサミンが、肝臓で消費されてしまいます。肝臓での消費を抑えて、末端組織へセサミンを行き渡らせるためにも、サプリメントは就寝前に飲み、その後は何も食べないようにしましょう。

タイミング以外に重要なことと言えば、「毎日継続して欠かさず摂る」ということです。セサミンはあくまでも栄養素であって、劇的に身体問題を解決する医薬品ではありません。毎日摂ることで、身体の調子を少しずつ整えていき、良い状態へと変えてくれるものなのです。上でも述べたように、サプリメントはいつ飲んでもきちんとセサミンを吸収できるようにつくってありますから、飲むタイミングがたとえベストタイミングでなかったとしても、飲んだ分がまるまる無駄になるということはありません。むしろ、気軽にいつでも飲めるからこその、飲み忘れの方が問題です。毎日欠かさずに飲み続けなければ、効果は現われてこないものですから、飲む時間帯をしっかり決めて、飲む習慣を作るようにしましょう。

まとめ

さまざまな効能で人気の栄養素セサミンですが、いつ摂るのが最も効率が良いのでしょうか?

サプリメントでセサミンを摂る場合、肝臓の代謝活動の活発化、肝臓ガンの予防、血中のLDLコレステロール値の低下など、肝臓や消化・代謝に関する効能を期待する人は、食後に時間を置くことなく飲むのが良いです。それに対して、シミ・しわ予防や白髪予防など末端部位に対する効能を期待する人は、就寝前に飲むようにしましょう。また、うつ病対策でセサミンを飲むという人は、ストレスを感じるイベントの少し前にサプリメントを飲むようにしてください。

サプリメント以外に、食事からセサミンを摂ろうという人は、セサミンが入っているゴマ料理と油を使った料理を交互に食べるようにしましょう。こうすれば、ゴマに含まれているセサミンが油に溶けて、効率良く吸収することができます。

サプリメントは、どの時間に飲んでもしっかりとセサミンを摂ることができるように作られているため、あまり飲むタイミングに神経質になる必要はありません。むしろ、毎日欠かさずに摂る習慣をつけることの方が重要です。

関連コラムcolumn