セサミンでがん予防
セサミンは高い抗酸化作用や代謝促進、高血圧予防などで知られていますが、実はセサミンにはがん予防という効能もあるのです。
がんはどのようにして発生するのか
まず、がんが発生するメカニズムを簡単に見てみましょう。
がんが発生する原因の一つにDNAの損傷があります。
生物が生きていく上で無くてはならない酸素ですが、呼吸によって体内に取り込まれると、その一部が活性酸素に変化します。
この活性酸素は反応性が高いため、すぐに周囲のコレステロールや中性脂肪といった脂質を酸化して、過酸化脂質にしてしまいます。
この過酸化脂質が増えると周囲の細胞を破壊し、活性酸素が生体の設計図であるDNAを傷つけてしまいます。その結果、異常な細胞やガン細胞が産み出されてしまうのです。
こうしてまともな細胞が死に、ガン細胞が細胞分裂を繰り返して増殖していくことで、ガンが進行してしまいます。
セサミンはがんにどのように効くのか
さて、セサミンがどのようにしてがんを抑制するかですが、これにはセサミンの持つ強力な抗酸化作用が関わってきます。活性酸素がコレステロールや中性脂肪を酸化することで発生する過酸化脂質が、がんの直接的な原因ですが、セサミンは活性酸素と反応し、これを打ち消すことで過酸化脂質が発生するのを抑制してくれます。
人体で発生する活性酸素の約8割は肝臓で発生するのですが、セサミンはこれを押さえ込んでくれるのです。
セサミンは水に溶けない脂溶性の栄養素であるため、胃ではなく肝臓で吸収が行われます。肝臓で直接抗酸化物質として作用するため、がんの中でも特に肝臓ガンの発生を抑制する効果があるようです。他にも乳ガン、大腸ガンの発生抑制に有効であることが確認されています。
抗酸化作用を持つ栄養素ではビタミンEなどが知られていますが、これらは水溶性の抗酸化物質なので、肝臓に到達する前に胃で吸収されてしまいます。肝臓で発生する活性酸素に対抗するためには、セサミンなどの脂溶性の抗酸化物質を摂る必要があるのです。
また、セサミンはアルコールや他の刺激物の処理を担当する肝臓の機能を正常化したり、肝臓がダメージを受けた際に和らげてくれたりする効能もあります。
体内にそもそも存在する抗酸化物質は、40歳前後を境に激減してしまうため、外部から取り入れる必要があります。特に活性酸素の大半が発生する肝臓にダイレクトに作用して、肝臓ガンなどの発生を抑制してくれるセサミンは、必要不可欠な栄養素と言えますので、積極的に摂るようにしましょう。
セサミンが抗酸化作用を十分に発揮してくれるのは1日あたり10mg以上の量を摂取したときですから、目安にしてみて下さい。
まとめ
体内でどうしても発生してしまう活性酸素が脂質と反応して過酸化脂質を作り出すのがガンの原因ですが、セサミンは活性酸素と反応して打ち消すことで過酸化脂質が産み出されるのを抑えてくれます。そのためセサミンを摂取することでガンの発生を抑制することが出来ます。セサミンの吸収は肝臓で行われるため、肝臓ガンの発生抑制に特に効果があります。