セサミンのアレルギー注意点
抗酸化作用や肝臓の代謝促進など様々な効能で知られ、サプリメントでも人気がある栄養素のセサミンですが、その元であるゴマにはアレルギーがあります。セサミンの摂取とゴマアレルギーの関係についてご紹介します。
ゴマアレルギーとは
栄養価の高い食材として知られるゴマですが、実はアレルギーを起こす性質(アレルゲン性)を持っています。そのことから海外ではピーナッツなどのようにアレルギーを起こす食材として敬遠されることもあるようです。
ゴマアレルギーの症状には次のようなものがあります。
・口腔の症状・・・喉にイガイガとした感覚、違和感、口唇の腫れなど
・呼吸器の症状・・・咳や喘鳴、呼吸困難、くしゃみ、鼻水など
・消化器の症状・・・吐き気・嘔吐、腹痛、下痢など
・皮膚・粘膜の症状・・・かゆみ、じんましん・湿疹、目の充血など
・全身の症状・・・アナフィラキシーショック
アレルギーによる症状が多臓器に現れ、血圧低下・呼吸困難・意識不明となる重篤な症状がアナフィラキシーショックです。ゴマアレルギーはアレルギーの中でも比較的強力な部類であり、口腔の症状から始まって呼吸器・消化器の症状に移ります。
ゴマアレルギーは診断しにくいことで知られており、アレルギーの起こしやすさで上から3番目にあたるクラス4の人でも、ゴマの特異的IgE抗体価を用いた診断で判明するのは50%程度です。
ゴマの摂取方法の中で最もゴマアレルギーの症状を起こしやすいものはすりゴマや練りゴマです。ゴマアレルギーの原因となるのはゴマのタンパク質ですから、その吸収効率が高いすりゴマや練りゴマはアレルギー保有者には危険なのです。
殻がついたままのゴマは内部のタンパク質の吸収効率が低いため、症状が起こりにくいとされています。また、ゴマ油もタンパク質含有量が低いため、アレルギー症状を起こす人は比較的少ないです。
セサミンを摂ることでゴマアレルギーになるか
セサミンを摂ることでゴマアレルギーになる恐れはあるのでしょうか?
ゴマアレルギーを引き起こすのは、ゴマに含まれているタンパク質です。それに対して、セサミンはタンパク質ではなくポリフェノールに分類される物質ですからゴマアレルギーとは関係がありません。
つまり、セサミンを摂るためにゴマやゴマ加工品を食べて、それに含まれているゴマタンパク質によってアレルギーを起こすことはあっても、セサミンが原因となってアレルギーが起きるわけではないのです。
ゴマアレルギーにならずにセサミンを摂るには
「セサミンを摂りたいけどゴマアレルギーは心配...」という人はまずは自分がゴマアレルギーかどうかを確認してみましょう。過去にすりゴマや練りゴマを食べた際に口がかゆくなったり腫れたりしたことはなかったでしょうか?ゴマアレルギーの症状はまずは口腔の症状から始まります。もしもあてはまるようならば医療機関でゴマアレルギーかどうか検査をしてみてください。
ゴマアレルギーを起こしやすいのはすりゴマや練りゴマなのですが、ゴマからセサミンを効率よく摂取する方法もまたすりゴマや練りゴマなのです。そのためゴマアレルギー保有者でない人はともかく、軽度でもアレルギー症状がある人はサプリメントでセサミンを摂るのが良いでしょう。
上でもご説明しているように、ゴマアレルギーの原因となるのはゴマのタンパク質ですから、セサミンはアレルギーとは関係ありません。サプリメントならば、ゴマのタンパク質などは省いて、セサミンだけを抽出しているので、アレルギーを恐れることなくセサミンを摂取することができます。
まとめ
栄養豊富なゴマですが、実はアレルギーがあり、比較的重度のアレルギーを起こす要注意食品と海外では見なされています。口のかゆみや腫れといった口腔の症状から始まり、呼吸器・消化器の症状に移るのがゴマアレルギーの特徴です。重篤な場合には多臓器に症状を併発するアナフィラキシーショックとなり、命にも係わりますので心当たりがある場合には医療機関でアレルギー検査をしてください。ゴマアレルギーを起こしやすいのはすりゴマや練りゴマですので、軽度でもアレルギーを持っている人は注意しましょう。
ゴマアレルギーを起こすのはゴマに含まれているタンパク質ですので、栄養素のセサミンは関係ありません。ゴマアレルギーの人やアレルギーが心配な人はサプリメントでセサミンを摂るようにしましょう。